#4 筑後船小屋 JR九州
新幹線と在来線が行交う
ローカル駅
広い県営公園内に所在
ベースボールパークで脚光
筑後船小屋駅は、筑後平野の中央にある筑後市に位置し、九州新幹線と鹿児島本線が発着している。筑後船小屋駅の歴史はまだ浅く、2011年3月の九州新幹線全線開通時に開業。前身は1928年にできた鹿児島本線・船小屋駅で、現在の筑後船小屋駅から500mほど北側にあった小駅。船小屋の地名は、その昔、柳川藩が矢部川の土木工事に使う小舟を格納するため、堤防上に数多く船小屋を並べていたことが由来だ。筑後市の中心部は、筑後船小屋駅から鹿児島本線で1駅、久留米寄りの羽犬塚駅周辺。役所、病院や商業施設などこちらに集中している。一方、筑後船小屋駅は、東西4km、大濠公園の約5倍の広大な福岡県営筑後広域公園の中にある。同公園には、多彩なスポーツや芸術・文化施設のほか、船小屋温泉の炭酸泉を生かした温泉施設もある。また、全国で唯一、恋の神様が御祭神の「恋木神社」は車で10分ほどだ。
筑後船小屋駅には、九州新幹線の各駅停車「つばめ」のほか、新大阪駅⇔鹿児島中央駅「さくら」が2往復停車。鹿児島本線は、平日早朝に運行している上り特急「有明」以外、すべての快速・普通列車が停車している。博多駅とは、「つばめ」で最速24分、鹿児島本線の快速電車が約50分で結ばれている。
2016(平成28)年3月、駅のすぐ横に福岡ソフトバンクホークス2軍・3軍施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」がオープン。県内数カ所の候補地から選ばれたのは、新幹線・在来線駅が隣接したことが大きな要因になった。ファーム施設とは思えない立派な球場も完成し、2軍公式戦・ウエスタンリーグの試合も開催され、地元や県内はもちろん、遠方からもたくさんのファンが訪れることになった。また、試合によっては、駅周辺に飲食や物産の物販ブースが出店、トークショーなどイベントも行われ、大きなにぎわいを見せている。
(文・写真 東 淳二郎)
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