#13 羽犬塚駅 JR九州 - アクロス福岡
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駅ジェニックふくおか

#13 羽犬塚駅 JR九州

羽犬塚駅 JR九州

400年続く伝説を持つ
羽の生えた犬が
見つめてきた駅


羽犬塚駅 JR九州

駅ホームに、恋のキューピッド

鹿児島本線・羽犬塚駅は、筑後平野中央部に位置する、筑後市の中心駅。羽犬塚の地名は、その名の通り、羽の生えた犬が由来。駅前にある案内板には400年前から語り継がれている2つの“羽犬伝説”が。この地に人や家畜を襲うどう猛な羽犬がいて豊臣秀吉が退治したのだが、賢さと強さに感心し、塚をつくったというもの。もうひとつは、秀吉が羽の生えたように飛び回る犬を可愛がっていたが、病気にかかり死んでしまい、塚をつくり葬ったという説だ。両説とも、天下統一を目指した九州遠征中の豊臣秀吉が関わっていたことが興味深い。ここ羽犬塚駅前ほか市内3か所には、羽犬のモニュメント像が設置されている。ちなみに、日本国内に「犬」がつく駅は12か所。久留米市三潴町には西鉄天神大牟田線・犬塚駅がある。
羽犬塚駅は1891年に九州鉄道の駅として開業し、1907年国鉄駅に。現駅舎は2009年に建て替えられている。市街地から少し離れているのに加え、交通量が多い国道209号も400mほど先なので、駅周辺は落ち着いた雰囲気だ。駅舎上は九州新幹線の高架橋で、時折、新幹線が通過する音が聞こえてくる。駅舎内には待合室やコンビニ、飲食店が機能的に配置されている。跨線橋で結ばれるホームは2面3線あり、1日47本~52本の普通、快速電車が発着し、博多駅間を快速電車が最速45分で結んでいる。ほかに、朝7時発の博多行上り特急「有明」も1本設定されている。通勤や通学、所用ほかの近距離客が多く、長距離客は、隣駅の筑後船小屋駅から九州新幹線を利用している。
羽犬塚駅から車で5分ほどの場所に、日本で唯一、恋の命(みこと)を御祭神とする恋木(こいのき)神社がある。恋の神様、良縁幸福の神様と親しまれ、恋のパワースポットとしても人気。駅の1番線ホームには、恋木神社と同じ夫婦雛「恋むすび」があり、さわったり、撫でたりするとご利益にあずかるそうだ。今や、羽犬塚駅は、“恋のくに筑後”の玄関口として注目を集めている。

(文・写真 東 淳二郎)

羽犬塚駅 JR九州

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