#15 吉富駅・鹿家駅/JR九州 - アクロス福岡
Language 検索
  • Facebook
  • Instagram
  • YouTube
  • Twitter

駅ジェニックふくおか

#15 吉富駅・鹿家駅/JR九州

田川後藤寺駅・田川伊田駅

大分、佐賀の県境に
面した小さな駅
駅舎に両駅の個性が


田川後藤寺駅・田川伊田駅

福岡県の最東端・最西端駅

福岡県は東西に約112kmの距離があり、最も東にある駅は日豊本線・吉富駅、最も西は筑肥線・鹿家駅だ。ちなみに、南北約139kmある最南端はJR九州と西鉄の共同駅・大牟田駅、最北端は門司港レトロ観光トロッコの関門海峡めかり駅、JR九州が門司港駅である。
吉富駅は築上郡吉富町にある小さな駅で、開業は比較的新しく1995年。屋根が半円を描いたかわいい佇まいの駅舎は、町内の製薬会社が寄付したそうで、“吉”を呼ぶ町、“富”を生む町の縁起が良い表示も。改札口横にふるさとセンター、駅舎横にはインフォメーションセンターがあり、周辺は住宅地。1日32~33本の普通列車が発着し、小倉駅を56分~1時間弱で結んでいる。駅舎より高い位置にあるホームはカーブしていて、特急ソニックが速いスピードで頻繁に通過して行く。周辺には古い道路橋が残り、日豊本線のレンガ造りの遺構や現役の橋も残存している。駅から5分ほど歩くと、周防灘に流れ込む山国川。大分との県境で、目の前は中津市だ。水鳥がのんびり泳ぐ山国川をまたぐ鉄橋を、列車が轟音を残して走り去って行った。
鹿家駅は糸島市にあり、すぐそばが佐賀との県境。1923年に北九州鉄道の駅として開業し、1937年国鉄駅に。2012年まで、1938年に建造された木造駅舎が使われていたが、老朽化で取り壊され、プレハブ造りの小駅舎になった。ホームは1面2線、唐津側ホーム端からは、唐津湾が望める。現在、平日40~41本、土休日37~38本の普通列車が停車し、福岡市地下鉄に乗り入れる直通列車が天神駅を約1時間で結ぶ。駅を出て、住宅街の狭い道を少し下ると国道202号、その前は鹿家海岸で夕景は特に美しい。車で5分ほど福岡方面に向かうと、二丈パーキングで、海沿いを行く筑肥線の列車を間近に見ることができる。面する海岸は、砂の上を歩くとキュッ、キュッと音がする、鳴き砂で知られる姉子の浜だ。鹿家駅に戻ると、到着した列車から数人の小学生が降りてきた。列車通学しているのだろう、静かな駅に「こんにちは」と元気いっぱいの声が響いた。


(文・写真 東 淳二郎)

田川後藤寺駅・田川伊田駅

instagramインスタグラムでフォトジェニックな写真を公開中!
#駅ジェニック