アクロス・ユースオーケストラ 第3回公演
※このイベントは終了しました。
期待の指揮者チョン・ミンが韓国のアロイシウス・オーケストラとともに再登場!
若き演奏家たちを導く音楽のメッセンジャーとなる、3年目のアクロス・ユースオーケストラにご期待ください!
◆チョン・ミョンフン プロジェクト in アクロス福岡2014◆
イベント詳細
※このイベントは終了しました。
期待の指揮者チョン・ミンが韓国のアロイシウス・オーケストラとともに再登場!
概要
会 場 | 福岡シンフォニーホール |
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入場料 |
【一般価格】 1,000円(全席自由)
【友の会価格】900円(全席自由) |
チケット |
アクロス福岡チケットセンター TEL:092-725-9112 チケットぴあ TEL:0570-02-9999(Pコード:220-121) ローソンチケット TEL:0570-000-407(Lコード:82956) |
プログラム | ゲストオーケストラ ステージ アロイシウス・オーケストラ(韓国・釜山) アクロス・ユースオーケストラ ステージ 福岡県内の学生による特別合同オーケストラ 指揮/チョン・ミン 曲目/ブラームス:交響曲 第1番より |
お問い合わせ | アクロス福岡チケットセンター TEL:092-725-9112 |
プロフィール
チョン・ミンはチョン・ミョンフンの第三子としてドイツに生まれ、主にフランスで教育を受け、交響曲を子守歌代わりに、楽器をおもちゃに育った韓国の指揮者である。リセ(フランスの後期中等教育機関)では文学とコントラバス、ピアノ、ヴァイオリンといった楽器を習得した。高校を卒業したのちもドイツ文学を学び、韓国のソウル大学校で音楽を学んだ。彼の色々な楽器を習得することで養った音楽に対する敏感さと順応性はたちまち指揮者としての才能に取り込まれた。
近年、プサンのボーイズタウン交響楽団(男子孤児院の学生により結成された管弦楽団)やテグのスソン交響楽団などの指揮台に頻繁に立っている。2009年、彼はローマにある韓国教会やテグにある啓明大学東山医療院などのためのチャリティ・コンサートに参加した。
2010年2月にはボーイズタウン交響楽団を率いてニューヨークのカーネギーホールで公演、同年7月にはラヴェルの「子供と呪文」、10月にはアンドン(安東)・アートセンターの開館記念公演の一環でプッチーニの「蝶々夫人」を韓国国立オペラの招きで指揮をした。
2012年6月には九州交響楽団を指揮して日本デビューを飾った。
チョン・ミンの指揮は聴衆の心を捉え、目の離せない若手指揮者である。
アロイシウス・オーケストラは1979年、Sistres of Mary財団の運営するボーイズタウン(児童養護施設)に作られた。(そのため、以前はボーイズタウン・オーケストラと呼ばれていた。)
指揮者チョン・ミンの指導のもと、ここ数年で急速に実力をあげ、韓国内外で数多くの演奏会に出演しているが、2010年2月、オーケストラは夢の舞台であるカーネギーホールで素晴らしい演奏を披露、ニューヨークの聴衆から拍手喝采を博した。2012年8月に初来日。サントリーホールにて、世界的な活動を続けている千葉県少年少女オーケストラとの合同演奏会に参加し、大曲、マーラーの交響曲第1番「巨人」を演奏。熱くエネルギッシュでありながらも、若々しく爽やかな演奏に、聴衆は拍手喝采であった。
アクロス福岡とチョン・ミョンフン氏が取り組んでいる“次の時代を担う演奏家、そして聴衆を育てよう”というチョン・ミョンフンプロジェクト。
昨年父チョン・ミョンフン氏からバトンを引き継ぎ「アクロス・ユースオーケストラ」を指導している指揮者、チョン・ミン氏にお話しを伺いました!
---このプロジェクトについて、どういう思いで取り組んでいますか?
演奏者、それを聴く聴衆、そして私自身も含め、関わるもの全てが学ぶ場であると思っています。上手になりたいと懸命に練習に励むだけでは、オーケストラ団員としては片手落ちです。仲間と一緒に作品を作り上げることの楽しさや苦労、そして協調性などを学んで欲しい。音楽を通じて人間性を高めて欲しい。そして作曲家のメッセージを奏者であるあなたを通じて聴衆の皆さんに届けて欲しいですね。
そのメッセージを、いかに率直に分かりやすく奏者の皆さんから聴衆の方たちに届けるかが、私の役割だと思っています。ですから私も、楽譜から読み取ったことをいかに団員と共有して演奏を作り上げるかを常に考えています。同じ曲を指揮するのでも、オーケストラによりアプローチを変える必要がありますから、音楽だけでなく文学や美術、あるいは日々の生活においても、見聞を広げています。
---2年目となるアクロス・ユースの指導ですが、今回は何を主に指導していきたいと思っていますか?
若い皆さんは、やる気もパワーも満ち溢れていることでしょう。それはもちろんとても大切なことですが、楽譜には作曲家からのメッセージが溢れていますから、楽譜をよく読み込んでおくことを奏者としていつも心に留めておいて欲しいですね。
今回のプログラムであれば、ブラームスがどのような人生を送り、どのような環境のもとでこの曲の構想を練ったのかを考えて臨んで欲しいです。ブラームスの生きた時代背景や、作曲された当時のブラームスの生活環境、取り巻く友人たちについても調べてみると、より深い洞察力を養うことができますから。
---昨年、実際に日本の学生たちを指導して感じたことはありますか?
日本の学生に限らず韓国の学生たちもとても「頭の良い」演奏をします(うまく言えないのですが・・・・)。頭で考えて拍子を数えて演奏することから一歩進んで、自身がパフォーマーとして「表現すること」ができたらいいと思います。演奏の技量が伴った上でのことですから、とても難しいことですがね。
---アロイシウス・オーケストラ(韓国・釜山の児童養護施設につくられたオーケストラ)との出会いは?
父のチョン・ミョンフンは、若い世代への教育をとても大切に考えていて、それが自分自身に課せられた使命だと思って取り組んでいます。アロイシウス・オーケストラも、その思いで育んできました。その背中を見てきた私も教育の大切さを痛感し、このオーケストラの指導をしています。
---客席の青少年たちへ伝えたいことはありますか?
絵を描く、スポーツをする、料理を作る・・・・。皆さんが日々に行っていることは、自己表現として周りの目に映っています。表現の方法はさまざまですが、表現することで自身が磨かれ、また周囲の人々もそこから学んでいるのだと思います。音楽も同じで、表現するもの(奏者)がいて、それを感じとる聴衆がいます。今回の演奏を聴いて、何でも良いので「感じて」下さい。楽しい、悲しい、寂しい、嬉しい・・・、何でもいいのです。感じ方は人それぞれですから。
---ご自身が音楽家として現在目指しているもの、取り組んでいることなどありますか?
自分自身、まだまだ勉強が必要です。音楽に限らず、色々なことを広く学びたいと思っています。指揮者である以前に、私はひとりの人間です。人として学び培ったことが、音楽にも反映されると思っています。
今はまだ、目先のことを一つひとつ解決することで精一杯ですが、一人でも多くの方々に音楽を通じて、平和と友好のメッセージを送り届けたいと思っています。
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