「ACROS」2016年4月号
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金22iraM arahihsInuJ iniloiVolleCプレトークーなんだかユニークな曲名。ー身構えていないと聴けない曲知れば知るほど おもしろい!コンサートに 行きたくなる!メンバーのL0217第1ヴァイオリン奏者李 軍チェロ奏者石原 まり指揮:小泉和裕ⒸJean-Philippe Raibaudピアノ:ミシェル・ダルベルト公演詳細・チケット取り扱い詳細はP12をご覧ください2016.April石原 まり:R.シュトラウスが、自分の家のたわいもない一日を音楽にしているんです。だから〝家庭”交響曲。李 軍:各楽器でそれぞれの人物を表現しているんだよ。冒頭のチェロはシュトラウス本人。ヴァイオリンは活発で陽気な奥さん。途中で出てくるラッパは親戚のおじさん、おばさん。口やかましい感じ、何となく分かるでしょ(笑)。他にも、クラリネットで怒りっぽさを、オーボエは夢みる感じを表現していたりするんだよね。石原:そうそう。夫婦が愛しあったりけんかしたり、仲直りしたり…特別な日じゃなくて日常の素朴な幸せが描かれています。李:R.シュトラウスは「哲学」や「英雄」のイメージが強いから、少し取っつきにくいところもあるかもしれないけど、この曲は身近なテーマだよね。石原:そんなことないですよ!自由に感じて楽しんでください。李:僕はね、海外のオーケストラの公演がある時はここアクロス福岡によく聴きにきているんだけど、いつもどんな風に感じて聴いていると思う?…それぞれの演奏から、その「ふるさと」を感じているんだ。まるで絵や景色を見ているように。石原:想像力がかき立てられて面白いですよね。このR.シュトラウスの作品今月のテーマは、リヒャルト・シュトラウスの「家庭交響曲」。めったに演奏されることのないこの大曲について、九州交響楽団のお2人に聞きました。は、パートごとにまったく違う動きをしているのに、みんなで合わせたときのハーモニーがすごく多様で。例えば、ある街角のワンシーン、目を閉じて想像を膨らませると、あの人は歩いている、こっちの人は買い物をしている、おしゃべりをしている…その一瞬をぴたっと切り取った立体的な風景が浮かび上がる、そんな感じがします。李:スポーツ観戦の時にルールを知っていたらより楽しめるように、クラシック音楽のコンサートは予備知識が少しだけあると、また違った楽しみ方ができますよ。石原:63年の歴史をもつ九響の音はすでにあるんですよ。個人的には、作れるものではないんじゃないかと思っています。例えば李さんが李さんであるように。李:九響も30年前と今が違うように、時代と共に進化していく。だから面白いんだよね。まりちゃんは九響のメンバーになって間もないけど、この定期を控えてどう?石原:プロのオーケストラで演奏する喜びを日々感じています。楽譜や指揮者からのエネルギーを受けて、これからたくさんの素敵な音楽を皆さまに届けていきたいです!聴きに行こう!九州交響楽団 第348回定期演奏会~続・小泉音楽監督の R.シュトラウス~4/ベートーヴェンピアノ協奏曲 第4番ト長調 作品58R.シュトラウス家庭交響曲 作品5319:00開演福岡シンフォニーホール#13「家庭交響曲」ってどんな曲ですか?だと思っていました!ーリハーサルの前はどんな練習や勉強をするんですか?石原:私は定期演奏会に限らず初めての曲は、世界の演奏のモード(流行やスタイル)を「ふむふむ、ここのオケはこんな音なのか」と聴きくらべることが多いですね。あとはひたすら楽譜と向きあって弾きこんでます!(笑)李:リハーサル初日にむけて、みんな真剣勝負ですよ。ー世界のモード、ですか。では〝九響〞の音ってどうやって作るんですか?
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