「ACROS」2016年4月号
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伝説の歌手が来福巨匠が振るベートーヴェン 10月29日(土)にはヘルベルト・在88歳。その厳格で、同時に音楽性 最近ではスマートフォンにすべての予定を入れてチェックしている方も多いのだろうが、旧世代の私はいまだに手帳に細々と予定を書き込んでいる。その中でも、コンサートの予定などを書き込む時が一番楽しい。当然ながら、ずっと先(時には1年先の予定もある)のスケジュールは流動的なのだが、この時期にはこんなコンサートが、こんな音楽が聴けるのか、と想像するだけでもちょっとした気分転換になる。という訳で、今月は2016/2017年にアクロス福岡で行われるコンサート、オペラなどの情報を大公開!ぜひ、聴きたいものを選んで、今から予定に組み込んでおいてほしい。 海外のオペラ団体の引っ越し公演から紹介しよう。まず6月21日(火)に行われるローマ・イタリア歌劇団の「ラ・ボエーム」。プッチーニの傑作として知られる「ラ・ボエーム」は、パリのカルチェ・ラタン(ラテン地区)を舞台にした若いボヘミアンたちの群像劇。青春の美しさ、そして哀しみを表現したオペラとして人気がある。イタリアオペラの伝統を担うスポレート歌劇場を母体に、ボローニャ歌劇場、サンタ・チェチーリア管弦楽団のメンバーなども加わって編成された今回のローマ・イタリア歌劇団。イタリアらしい情熱的な演奏を聴かせてくれるに違いない。ラノ歌手エディタ・グルベローヴァが主演するプラハ国立歌劇場「ノルマ」がやって来る。グルベローヴァは日本にも多くの熱狂的なファンを持つ人気歌手だが、すでに70歳に近く、何度も引退の噂も出ていたほど。しかし、今回は彼女の得意とするベッリーニ(19世紀初頭のイタリアの作曲家)の作品を日本で歌うということで、大きな話題を集めている。19世紀末からの歴史を持つプラハ国立歌劇 10月26日(水)には、世界的ソプ場もヨーロッパのオペラの伝統を伝えてくれる存在だ。「ノルマ」は主役のノルマ(ソプラノ)が歌うアリア「清らかな女神よ」でも有名であり、それをグルベローヴァの歌唱で聴くということは千載一遇のチャンスである。伝説の歌手の声をお聴きのがしなく。 さて、オペラは大人だけのものではない。アクロス福岡では子どもたちが楽しめる公演もある。8月7日(日)に開催される子どものためのオペラ「花咲かじいさん」は0歳から入場できる夏休みの人気公演だ。お子さんやお孫さんと一緒に楽しもう。待ち望んでいる方も多いだろう。2016年はドイツから2つのオーケストラがやって来る。まず7月13日(水)にリオール・シャンバダール指揮ベルリン交響楽団がイリヤ・カーラー(ヴァイオリン)とともにコンサートを行う。曲目はブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」など。以前にもアクロス福岡で公演を行ったことがあるが、ドイツらしいどっしりと落ちついた音色が魅力的だった。ドイツ音楽の本流とも言える彼らの演奏を一度は聴いておきたい。ブロムシュテット指揮バンベルク交響楽団が来福する。ブロムシュテットはNHK交響楽団への客演などでも大人気の巨匠であり、現豊かな指揮ぶりが常に注目を集めている。今回はソリストに諏訪内晶子(ヴァイオリン)を迎えるという豪華な組み合わせで、ベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」、交響曲第5番というオーソドックスなプログラムを演奏する。名匠ブロムシュテットを実演で聴く機会は少ないので、これはぜひチェックしておいてほしい。また、大野和士指揮東京都交響楽団の公アクロス弦楽合奏団ゴジラVSオーケストラ花咲かじいさんリオール・シャンバダール&ベルリン交響楽団ローマ・イタリア歌劇団宮川彬良ⓒ椎原一久TM&ⓒTOHO CO.,LTD.Ⓒ写真提供:ザ・シンフォニーホールⒸMikako ISHIGUROⓒ椎原一久02 海外からのオーケストラ公演を2016.April自分なりの楽しい プランを作ってみようトラインナップ
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