「ACROS」2017年10月号
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ブレハッチVS  ヤブロンスキーこの秋気になる音メン 「福岡・音楽の秋フェスティバル2017」に登場する二人のピアニスト、ラファウ・ブレハッチとペーター・ヤブロンスキー。ブレハッチはソロ・リサイタルで、ヤブロンスキーはノルウェー・アークティック・フィルハーモニー管弦楽団との共演でそれぞれの演奏を披露する。1985年生まれのブレハッチと1971年生まれのヤブロンスキーは、世代こそ少しばかり違うが、いずれも世界一流のソリストで、キャラクター的には見事に正反対なのが面白い。 ポーランド生まれのブレハッチは幼いころから正統派のクラシック・ピアニストとして祖国の教授陣から大切に育てられ、絵本に出てくるような小さな村で、4歳から教会のオルガンで讃美歌を弾いていた。2005年のショパン国際ピアノ・コンクールでは圧倒的な高得点で優勝し、マズルカ賞、ポロネーズ賞、コンチェルト賞のほか、ツィメルマンがブレハッチのために作った「ソナタ賞」までを総なめ。32歳になった今も「深窓の王子様」のような、繊細な雰囲気を漂わせている。研究室 Q今回のプログラムのひとつバッハの「4つのデュエット」は、今年2月にリリースされたばかりのCDに入っています。ブレハッチさんにとって初めてのバッハの録音ですよね?ブレハッチ(以下B)みなさんをお待たせしQおいくつのときですか?Q現代のピアノでバッハ時代の曲を弾くとき、注意している点はありますか。Q次に、ショパンについて伺います。ショパン・コンクール優勝から12年。ショパン探求に関して、ご自身で感じる進化はありますか?Qかなりの来日回数になっていますが、好きな日本食はありますか?また、福岡での演奏は覚えていますか?てしまいました(笑)。やっと、バッハの曲のみで構成したCDです。私にとってこの上なく重要な作曲家なので大きな喜びを感じています。私の音楽の勉強のスタート地点、それがヨハン=セバスティアン・バッハのさまざまな楽曲でした。オルガン曲に魅了されたことがすべての始まりです。当初私はオルガニストになろうと思っていました。B5歳か6歳のときです。毎週日曜日にミサに参加していて、あるとき、興味本位でオルガンを弾いてみたのです。あのときの、あの、鳴り響く音の魅力は…陶酔するような感覚は非常に大切なものでした。ピアノでバッハを演奏するとき、大切にしているのはあのオルガンの音の記憶です。B私はピアノで弾くときにもオルガン式のレガート(音と音との間を切らないように滑らかに演奏すること)を用います。たとえば、ピアノ奏法だけならば、レガートにしたければ右の足のペダルを使いますが、オルガン式ならこのペダルの助けを借りなくても手の指だけで表すことができます。バッハの曲では、この奏法を使うことができる…いえ、使わなければならない場合があります。これにより、音どうしのつながインタビュー全文をホームページに掲載しています。ぜひご覧ください。りが、よりきっちりと明るくなり、バロック式になるのです。Bいま自分はまさに進化の最中だと思います。この作曲家とつねに対話をしている感覚、と言えばいいでしょうか、彼がなにを感じているのか、なぜ心が揺れているのかということを、音を通して受け止めていくようなプロセスです。作曲家の感動や意図を理解でき、それを生き生きと再現できるか。そこに不自然さが生じないように、自分自身の直感、心、人格や経験、場合によっては冒険を、織り込んでいく。そのような準備を常にしています。Bミソ・スープ(おみそ汁)としゃぶしゃぶが大好物です。福岡はもちろん覚えています!ショパン・コンクール後の初のツアーで両親・妹と一緒に訪ねた場所ですから。皆さまとの再会が待ち遠しいです。よい演奏をいたします。それでは、10月に!インタビュー©Marco Borggreve©Marco Borggreve0204ご覧ください。2017.OctoberFukuoka Music Festival in Autumn 2017ラファウ・ブレハッチ 19:00開演※入場料ほかはP2を10月3日(火)ラファウ・ブレハッチピアノリサイタル

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