「ACROS」2018年3月号
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omotusaYiroaK amayO inatigOniloiVniloiVプレトーク知れば知るほど   おもしろい!コンサートに  行きたくなる!メンバーの金20ⒸIvan Malý13Q:シーズンスタートの作品は、 小泉 音楽監督指揮でブルックナーの 交響曲第5番ですね!Q:4月の定期演奏会本番では、 どのような感じになるんでしょうね?大山:どの演奏会もリハーサルの時とは違い、本番独特の緊張感を味わうことで全員の集中力が増し、オーケストラ全体ソロコンサートマスター扇谷 泰朋首席ヴァイオリン奏者大山 佳織指揮/小泉和裕S席5,200円 A席4,200円 B席3,100円(学生1,100円)  2/27(火)よりアクロス福岡チケットセンターにて発売開始2018.March九響ソロコンサートマスターの扇谷泰朋さんとヴァイオリン首席奏者の大山佳織さんのお二人に、4月開催の「第366回定期演奏会」と2018年度シーズンについて、お話を聞きました。扇谷 泰朋:九響初演となるブルックナーの長大で壮大な交響曲で2018年度シーズンは幕開けします。大山 佳織:金管楽器によるコラールの頻出や、フーガをはじめとした厳格な対位法的手法が目立つ作品です。ブルックナー自身が、対位法の最高傑作だと評していたそうです。扇谷:オーケストラとしても、演奏するのは結構難しい作品だと思います。長大というだけではなく、曲の作りとしても。第1楽章は、管楽器、弦楽器と分かれていて、弦楽器が丸裸になってシビアなところがありますからね。大山:第2楽章の中間部は、とても奇麗です。重厚な響きが素敵なので、私も今から弾くのを楽しみにしています。多分、それぞれの楽器によって、「ここは!」という部分があるのではないかと思います。扇谷:金管楽器は、特に第4楽章のコラールが素晴らしいですね。長い音を吹くのは、とても気持ち良いのだろうなと想像できます。大山:弦楽器は人間的な世界で、金管楽器の響きは神の領域という風に感じますね。扇谷:元々トロンボーンは神の楽器といわれていましたからね。Q:九響創立65周年でもある  2018年度シーズンスタートへの 思いをお聞かせください。扇谷:新シーズンスタートというのは、いつも心新たな気持ちですね。2018年度もさまざまな指揮者・ソリストを迎えますしね。特に、9月の定期演奏会の「千人の交響曲」をライブで聴けるということは、本当に滅多にないことです。大山:マーラーの最大規模の交響曲で、合唱団も何百人と入るので、ステージを客席に迫り出さないといけなくらいの大編成になる予定です。扇谷:ソリストも8人います。その内1人の“天の声”である第3ソプラノは、大体客席で歌ったりするのですが、福岡シンフォニーホールではどこで歌うんでしょうね?大山:「千人の交響曲」も九響では初演ですから、今から期待が膨らみますね!扇谷:2018年度シーズンも挑戦的な1年になりそうです!!が一つになります。扇谷:この曲の楽譜の最後の1ページ半くらいは、ずっとトレモロのフォルテッシモで続きます。トレモロにもいくつか種類があるから、弦楽器として考えなければならないところが多い曲です。ブルックナーがオルガン奏者だったこともあり、特有の音のねじれがあります。楽譜どおりに演奏するのではなく、こみ上げるような音の広がりを表現する必要があります。大山:ブルックナーが相当考えて作り込んだ作品だと思います。キーワードは“じらし”ですかね?扇谷:そうだね、ブルックナーは“じらしの帝王”ですよ!結構似たようなメロディーが続くので、聴衆の方々はどの楽章が演奏されているのか分からなくなることがあるらしいですよ。第4楽章の金管のコラールのために、1時間以上演奏し続けていると言っても過言ではありません。19:00開演福岡シンフォニーホール聴きに行こう!九州交響楽団 第366回定期演奏会小泉=九響6年目の開幕 ~壮大なブルックナーの世界4/ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)#36最終回

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