「スローフード」という言葉を最近よく耳にするが、ことの起こりはイタリアから始まっている。地元の農産物や水産物を使って地域の伝統的な食文化を伝え、食文化を見直そうというものだ。

「スローフード運動」として今や全国的な展開となっているが、県内でも耳納連山や筑後川、有明海など自然に恵まれた筑後地域では、6年前からこの運動に取り組んでいる。今年も12の市や町が参加する「筑後スローフードフェスタ2010」では25のイベントが各地で開催される。10月に久留米市の六角堂広場で開催されるイベントでは、地元で採れた食材を使って、スローフードの代表ともいえるだご汁やがめ煮、炊き込みご飯など懐かしい郷土料理が味わえるほか、新たに開発した料理の紹介もある。また、野菜やフルーツを使ったスウィーツや無添加のジャムなど、手作りの味から隠れた名店の逸品まで、筑後の農産物を使った食べ物の数々が勢ぞろいする。

期間中は、食に関するワークショップも開催される。加工食品やファーストフードに慣れた日常を少し見直して、そこでしか味わえないものを体験してみてはいかがだろうか。