梅ヶ枝餅 ―太宰府市― - ふくおか食紀行 - アクロス福岡
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梅ヶ枝餅 ―太宰府市―

梅ヶ枝餅 ―太宰府市―
イラスト:山川順子
7世紀の後半から奈良・平安時代を通じて九州を治め、わが国の西の守りとして防衛と外国との窓口として重要な役割を担っていた太宰府。

太宰府には、菅原道真公が大宰権師(だざいのごんのそち)として大宰府へ左遷されてから亡くなるまでの期間を過ごした榎社(榎寺)がある。この地の門前で餅を売っていた老婆(浄妙尼 じょうみょうみ)が道真公の境遇に同情して、時折餅を持参しては道真公を慰めたという。道真公は失意のうちに2年間を過ごし亡くなったが、この時、老婆が道真公の好物であったこの餅を梅の枝にさして柩に供えて送ったと言われ、榎社境内には浄妙尼を祀った祠(ほこら)(浄妙尼社)がある。

この故事にならい梅ヶ枝餅として売り出されたのが始まりとか。その当時は、この餅に道真公の霊が通じたのか梅ヶ枝餅を食べると病魔を防ぐ効果があるというので有名になったとの説がある。

参道では、現在37軒のお店が梅ヶ枝餅を作っている。老婆のつくっていた餅は時を経て、米粉ともち米粉を混ぜた生地で小豆の餡をくるみ、梅の刻印を入れる焼き餅になった。餡を入れるようになったのは江戸時代からとか。焼きたてをお店で頂くと生地の香ばしさ、ふんわりとした柔らかさは、少し塩気がある餡と相まって、美味しさが倍増する。古都・太宰府を散策したあとの楽しみのひとつとして、味わってみてはいかがだろうか?

「だざいふ」の表記について
歴史上の役所は大宰府、行政上の地名等については太宰府と書くことが慣用化されています。


  • 【お問い合わせ】
    太宰府市の観光について
    ▼太宰府観光協会 
    TEL:092-925-1899
    ▼太宰府梅ヶ枝餅協同組合 
    TEL:092-922-1010(かさの家)