#5 アトリウムの光の演出
計算されつくした光の美学
いつも見ている建物だけど、実は意外と知らないことだらけ。そんな「アクロス福岡」の、一歩踏み込んだ“秘密”をご紹介する「探検!アクロス福岡」。第5回目は、「アトリウムの光の演出」です。
「アクロス福岡」の建物は、オフィスや店舗などの民間施設と福岡シンフォニーホール、文化観光情報ひろばや外国人観光案内所などの県の諸施設で構成されています。さまざまな顔を持つ建物には、地下2階から地上12階までを包容する巨大なアトリウムがあり、建物に統一感を持たせて、地下にまで柔らかな日差しを注ぎ込んでいます。自然光の明るさと幾何学模様にも見えるアトリウムの光の演出があるからこそ、これだけの大きな建物にもかかわらず、明るく開放的な交流空間が生まれていると言えます。
外から見て、ステップガーデン中央部に突き出している半月状の部分は、「トップライト」と呼ばれます。地下2階からアトリウムを見上げると、トップライトの曲線と呼応するかのように西側が美しく円形に設計されています。このトップライトと各階のステップガーデンの隙間からの光、南北のエントランスのガラススクリーンからの水平方向の光によって、日中は雨天時でもその明るさが保たれています。一方、夜間は上部からのダウンライトやステップガーデン各層の天井、南北のエントランス周辺の間接照明などで、昼間とは異なった表情を醸しだしています。イベントやコンサートの帰りに、ふと見上げてみるのも一興です。
外から見て、ステップガーデン中央部に突き出している半月状の部分は、「トップライト」と呼ばれます。地下2階からアトリウムを見上げると、トップライトの曲線と呼応するかのように西側が美しく円形に設計されています。このトップライトと各階のステップガーデンの隙間からの光、南北のエントランスのガラススクリーンからの水平方向の光によって、日中は雨天時でもその明るさが保たれています。一方、夜間は上部からのダウンライトやステップガーデン各層の天井、南北のエントランス周辺の間接照明などで、昼間とは異なった表情を醸しだしています。イベントやコンサートの帰りに、ふと見上げてみるのも一興です。
(取材・文 後藤暢子)
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探してみよう!秘密のアクロス
7月号でご紹介したシンフォニーホールのシャンデリアを手がけたロブマイヤー社。実はアクロス福岡1階にあるこの時計も、同じロブマイヤー社のシャロウ・ストーン氏によるデザインです。空中に浮かぶ不思議な時計。ぜひ探してみてくださいね。
(時計台高さ5m) -
調べてみよう!秘密のアクロス
アクロス福岡のアトリウムには、光の演出以外にも驚きの事実が隠されています。それは、水鏡天満宮の参道から、北口と南口のエントランスが一直線に見える設計になっているということ。少し角度は違いますが、水鏡天満宮の参道の軸線を受け取り、明治通りと天神中央公園をつなぐひと筋の道として描かれたそうです。そしてその線は、トップライトの弦の直線部分とも重なります。