#7 福岡シンフォニーホールの楽器たち
百道から天神へ受け継がれた
アクロスのチェンバロ
いつも見ている建物だけど、実は意外と知らないことだらけ。そんな「アクロス福岡」の、一歩踏み込んだ“秘密”をご紹介する「探検!アクロス福岡」。第7回目は、「福岡シンフォニーホールの楽器たち」です。
アクロス福岡の福岡シンフォニーホールでは、一年を通してさまざまな催しが行われています。その中でも、クラシックのコンサートは定番のひとつ。オーケストラの楽器は演奏者による持ち込みがほとんどですが、持ち運べないピアノは、シンフォニーホールの楽器庫でしっかりと湿度管理されています。福岡シンフォニーホールでは、4台のグランドピアノ(スタインウェイ2台、ヤマハ1台、ベーゼンドルファー1台)を保有しています。2台あるスタインウェイは、ピアニストが事前に弾き比べをして、音色やタッチの合うほうがステージで使用されます。
そのとなりで出番を待ち構えているのが、写真のチェンバロです。実はこのチェンバロ、福岡市早良区にある「ももちパレス」にあったもの。現在はオーバーホールされ、福岡シンフォニーホールで活躍しています。弦をハンマーで叩いて音を出すピアノと異なり、チェンバロは弦をはじく仕組みのため、あまり大きな音は出ません。このため、一般家庭の室内規模で弾く楽器として使用されてきたので油絵が描かれていたり装飾が施されていたりとデザイン的にも個性があります。鍵盤の色がピアノと真逆であることも特徴のひとつです。
中世からチェンバロが誕生したルネサンス期、ヴィヴァルディやバッハらが活躍したバロック期までの音楽のことを「古楽」と呼びますが、その魅力を知ることができるイベント「新・福岡古楽音楽祭」が10月に開催されます。特にチェンバロは福岡シンフォニーホールでお目見えする機会が少ないので、ぜひその音色に耳を傾けに来てみてください。
そのとなりで出番を待ち構えているのが、写真のチェンバロです。実はこのチェンバロ、福岡市早良区にある「ももちパレス」にあったもの。現在はオーバーホールされ、福岡シンフォニーホールで活躍しています。弦をハンマーで叩いて音を出すピアノと異なり、チェンバロは弦をはじく仕組みのため、あまり大きな音は出ません。このため、一般家庭の室内規模で弾く楽器として使用されてきたので油絵が描かれていたり装飾が施されていたりとデザイン的にも個性があります。鍵盤の色がピアノと真逆であることも特徴のひとつです。
中世からチェンバロが誕生したルネサンス期、ヴィヴァルディやバッハらが活躍したバロック期までの音楽のことを「古楽」と呼びますが、その魅力を知ることができるイベント「新・福岡古楽音楽祭」が10月に開催されます。特にチェンバロは福岡シンフォニーホールでお目見えする機会が少ないので、ぜひその音色に耳を傾けに来てみてください。
(取材・文 後藤暢子)
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知っていますか?ピアノの正式名称ピアノの正式名称はイタリア語の「グラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」からきているそうです。その名の通り、小さな音(ピアノ)から大きな音(フォルテ)まで、繊細で強弱のついた音色を奏でられる鍵盤(グラヴィ)楽器であることからこの名前になったと言われています。