#8 ステップガーデンの秘密③ - アクロス福岡
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探検!アクロス福岡

#8 ステップガーデンの秘密③

ステップガーデンの秘密③

ステップガーデンの
デザインに見る
“二つの一体感”


いつも見ている建物だけど、実は意外と知らないことだらけ。そんな「アクロス福岡」の、一歩踏み込んだ“秘密”をご紹介する「探検!アクロス福岡」。第8回目は、「ステップガーデンの秘密③」です。

アクロス福岡の顔である「ステップガーデン」。別名「アクロス山」とも呼ばれるこのガーデンの建築コンセプトのひとつに「天神中央公園との一体感」があります。北側は明治通り、南側は天神中央公園、また東側がビジネス街を中心とする博多・中洲エリアで西側が九州最大の商業エリアである天神というこの立地において、決してこの特徴を分断することなく、自然に一体化させることが設計時の大きな課題でした。

建物をひとつの「山」に見立て、北側はスッキリと洗練されたビジネスビルの顔を持ちながら、南側は天神中央公園の景観を損ねずに増幅させるデザインを、という形でステップガーデンは生まれました。九州各地の四季折々の植物が植えられていることはもちろん、公園の緑がステップガーデンの最上階にまで連続して見えるような植栽方法が採用されています。つまり、アクロス福岡は「東西南北の役割をつなぐ一体感」と「ステップガーデンと天神中央公園の緑が連続する一体感」の二つの視点でのデザインがなされているのです。登ってみるとわかりますが、各階の植栽は屋根の植え込みとミニプランターの二種類で構成されています。遠くからみると山のように一体感がありますが、それぞれの植物にしっかりと水が行き届き、手入れがしやすいように工夫されています。そして屋内にも充分に光が届くよう、光沢のある植物が採用されています。

建設当初76種3万7千本だった植物も、鳥類によってもたらされた新しい植物などもあり現在では120種5万本にまで増えています。段々と気温が下がり紅葉が美しくなるこれからの季節は、市内を360度一望できる展望台(詳細は下記をご覧ください)まで登るのに最適です。

(取材・文 後藤暢子)