#9 匠ギャラリーの展示品 - アクロス福岡
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探検!アクロス福岡

#9 匠ギャラリーの展示品

匠ギャラリーの展示品

アクロスの2階に並ぶ
福岡の宝物たち


いつも見ている建物だけど、実は意外と知らないことだらけ。そんな「アクロス福岡」の、一歩踏み込んだ“秘密”をご紹介する「探検!アクロス福岡」。第9回目は、「匠ギャラリーの展示品」です。

アクロス福岡の2階にある「匠ギャラリー」。日常生活で使用されるもので、主要工程が手作りかつ100年以上続いている工芸品7品目が選定された国指定(「経済産業大臣指定伝統的工芸品」)の「博多織」、「博多人形」、「久留米絣」、「小石原焼」、「上野焼」、「八女福島仏壇」、「八女提灯」と、「福岡県知事指定特産民工芸品」(県指定33品目)の伝統的な民工芸品を常設で展示しており、さらには週替わりで県内の民工芸品作家による作品展も開催されています。

「伝統工芸品」「民工芸品」と聞くと、かつて使われていた〝過去のもの〟という印象が強いかもしれませんが、匠ギャラリーで常設展示している県指定の33品目は、慶事に活躍するものや日常使いしたくなるものなどバラエティ豊かで見ていてとても楽しいコーナーです。今回は、今でも愛用されている福岡ならではの日用品について、いくつかご紹介します。

日本人が古来より重宝してきた生活道具のひとつ「博多曲物」(写真①)は、無駄な水分を飛ばし適度な湿度を保つという特性があるので、寿司職人をはじめとした多くの料理人に「おひつ」として愛用されているほか、近年はお弁当箱としても再注目されています。また、各家庭の軒先に植えられた棕櫚の木から作られている「棕櫚箒」(写真②)は、約30年前までは、農家の休耕期の副業として多くの地方で生産されていたものですが、丈夫で長持ちであるということや毎日使うと皮の油分の効果で床につやが出るなど、今でも愛用者の多い生活用品のひとつです。

実はこの常設展示の伝統工芸品、紹介しているだけでなく購入先の案内もしています。見ていて欲しくなったら、ぜひ近くのスタッフにお尋ねください。

(取材・文 後藤暢子)