八女竹細工 〜
120もの竹編み技法を駆使して魅せる技
八女地方には、さまざまな伝統工芸品があり、多くの技が引き継がれています。昔から良質な竹の産地で、竹が豊富だったことから、竹を材料とした竹細工も、そのなかのひとつです。八女の竹細工は「宝永年間(1704~11年)に福岡藩の浪人が八女に寄留した時に伝えたものと、日向の高鍋から移り住んだ浪人が伝えたものが一つになり広まった」とされており、300年に渡る伝統を誇ります。
有馬藩の下級武士の間で、農作業の副業として技が伝えられた八女の竹細工は、主に籠やザル、うなぎうけなど日用的なものが主流です。八女特産の真竹を使い、15~20mもの長い竹ひごを編むのが特長で、武士の間で広まったからか、竹が折れる様を「首を落とすのを連想させる」と嫌い、竹の油抜きをせずに粘り気がある状態のものを使用します。そして、長い竹ひごを底の部分から組み編みし、側面を上に持ち上げながら編みあげ、形成していきます。
柔らかく粘りのある薄い竹ひごで仕上げる縁巻き部分の丈夫さが「長持ちする」と好評で、かつては、職人自らが九州各地に竹細工を売って歩いていました。昭和の前期は、多い時で1000人の竹職人がいたそうです。終戦後は、縦、横、斜めだけでなく、渦巻きなど新しい竹編みの技法が生み出され、立体的で変化に富んだデザイン表現が可能となりました。その結果、日用品としての需要はもとより、竹細工の伝統美や伝統的な竹編みの技法も注目を集めています。
現在、竹編みの技法は、代表的なものだけでもその数120種類。八女の竹細工は、竹の持つ自然さと、モダンなデザインが現代の生活様式にマッチした伝統工芸品です。
有馬藩の下級武士の間で、農作業の副業として技が伝えられた八女の竹細工は、主に籠やザル、うなぎうけなど日用的なものが主流です。八女特産の真竹を使い、15~20mもの長い竹ひごを編むのが特長で、武士の間で広まったからか、竹が折れる様を「首を落とすのを連想させる」と嫌い、竹の油抜きをせずに粘り気がある状態のものを使用します。そして、長い竹ひごを底の部分から組み編みし、側面を上に持ち上げながら編みあげ、形成していきます。
柔らかく粘りのある薄い竹ひごで仕上げる縁巻き部分の丈夫さが「長持ちする」と好評で、かつては、職人自らが九州各地に竹細工を売って歩いていました。昭和の前期は、多い時で1000人の竹職人がいたそうです。終戦後は、縦、横、斜めだけでなく、渦巻きなど新しい竹編みの技法が生み出され、立体的で変化に富んだデザイン表現が可能となりました。その結果、日用品としての需要はもとより、竹細工の伝統美や伝統的な竹編みの技法も注目を集めています。
現在、竹編みの技法は、代表的なものだけでもその数120種類。八女の竹細工は、竹の持つ自然さと、モダンなデザインが現代の生活様式にマッチした伝統工芸品です。
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問い合わせ先・見学先
八女伝統工芸館
八女伝統工芸館では、材料の竹を割るところから見事な編み技まで、竹職人の樋口精一さんによる実演を見学することができます。
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜・年末年始
八女市本町2-123-2
TEL:0943-22-3131
http://www.yame-kougeikan.jp/
▲伝統の技イメージ
▲八女伝統工芸館で来館者との交流や実演の様子から、竹細工の良さを伝える樋口精一さん
▲八女竹細工は日用品として愛用されてきた
▲120種ある竹編み技法の一部