浮羽棕櫚箒 〜
職人の眼が光る樹皮製の箒
うきは市に残る棕櫚箒(しゅろぼうき)は、明治初期から農家の副業として作られ始めたものです。原料は近辺に群生していたヤシ科の植物、棕櫚の樹皮。非常に柔らかく丈夫なので、漁網や農業用の縄にも利用されていました。
棕櫚箒の製造過程で一番重要なのは、使用する樹皮を選ぶこと。樹皮の質や箒のどの部分に適しているかを熟練した『眼』で見極め、選別します。「良い箒は良い樹皮からしか生まれないので、特に神経を使いますね。より丈夫で長持ちする箒を作るために、繊維が長く、太いものを箒の外側に使うようにしています。」と話してくれたのは、棕櫚箒職人の木下且益(かつよし)さん。繊維の長さやシミ、太さなどで皮の善し悪しを判断するそうですが、その違いは素人にはまず分かりません。また、樹皮で箒を組み立てた後、繊維を毛状に細かくほぐす際は、先が削れて細くなったり毛が少なくなったりしないよう、丁寧にほぐします。ほぐして毛状になった樹皮は、急激に乾かすと反り返ってしまうため、必ず陰干しにして自然乾燥させます。機能性はもちろん見た目も美しく、という職人魂が伺えました。
こうして丁寧に手作りされた棕櫚箒は、毛が柔らかく掃き音が非常に静か。時間を気にせず、床や家具を傷つけることなく掃除ができます。また、静電気ではなく棕櫚の皮の繊維が埃をしっかりキャッチするので、パソコンなど机回りの掃除にも便利です。水洗いが可能で、簡単な手入れをするだけで20年以上は長持ちする棕櫚箒。最近のエコブームも手伝って、20〜30代の主婦にも人気が広まっています。掃除機に慣れた若い世代にも、古き良き伝統の魅力は伝わっているようです。
棕櫚箒の製造過程で一番重要なのは、使用する樹皮を選ぶこと。樹皮の質や箒のどの部分に適しているかを熟練した『眼』で見極め、選別します。「良い箒は良い樹皮からしか生まれないので、特に神経を使いますね。より丈夫で長持ちする箒を作るために、繊維が長く、太いものを箒の外側に使うようにしています。」と話してくれたのは、棕櫚箒職人の木下且益(かつよし)さん。繊維の長さやシミ、太さなどで皮の善し悪しを判断するそうですが、その違いは素人にはまず分かりません。また、樹皮で箒を組み立てた後、繊維を毛状に細かくほぐす際は、先が削れて細くなったり毛が少なくなったりしないよう、丁寧にほぐします。ほぐして毛状になった樹皮は、急激に乾かすと反り返ってしまうため、必ず陰干しにして自然乾燥させます。機能性はもちろん見た目も美しく、という職人魂が伺えました。
こうして丁寧に手作りされた棕櫚箒は、毛が柔らかく掃き音が非常に静か。時間を気にせず、床や家具を傷つけることなく掃除ができます。また、静電気ではなく棕櫚の皮の繊維が埃をしっかりキャッチするので、パソコンなど机回りの掃除にも便利です。水洗いが可能で、簡単な手入れをするだけで20年以上は長持ちする棕櫚箒。最近のエコブームも手伝って、20〜30代の主婦にも人気が広まっています。掃除機に慣れた若い世代にも、古き良き伝統の魅力は伝わっているようです。
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問い合わせ先・見学先
浮羽棕櫚箒保存会
電話予約をすれば見学も可能(日・祝除く)。また、箒の修理・メンテナンスは全て無料で受け付けています。
うきは市浮羽町浮羽301
TEL:0943-77-2212
▲布状になっている加工前の棕櫚の樹皮
▲樹皮を組み上げ、しっかりと固定する
▲お手製の機器で樹皮を毛状に
▲天井には陰干し中の箒が
▲天井には陰干し中の箒が