八女和ごま 〜
子どもたちが夢中になる玩具ならではの魅力
かつては多くの子どもたちが夢中で遊んだ、手や専用のヒモで回転させる和ごま。シンプルながら奥深い味を持つ懐かしい玩具です。その歴史は古く、平安時代以前に大陸から朝鮮半島を経由して伝わったものだと考えられています。本来は宮廷の儀式用のものでしたが、南北朝時代に庶民に伝わり玩具として愛されることになります。肥前から八女地方に伝わった和ごまは、時代とともに変化します。明治時代は算盤(ソロバン)の玉のような形状だったものが、現在では持ちやすさも考慮されて、上面に指が置けるくぼみがあり、中央に出たヘソがある独自の形をしたものになりました。
和ごまの材料はマテガシ(樫)の木材を使用しています。固くて割れない素材の選定と準備が、和ごまの生産過程では最も重要です。樹齢30年以上のよく伸びた木を買い付け、最も乾燥した冬場に切ります。そして適切な長さに揃え、屋外や室内で1年、大きい木材は数年以上乾燥させます。手間と時間をかけて水分を半分近く抜いた状態の木材を荒削りし、ろくろで回し、手削りで成形します。特に道具の精度は大切なので、職人さんは作業の途中でも、自分のノミやカンナの削り具合を常にチェックし、専用の砥石で磨き調整します。そして彩色へ。特別なろくろ付きテーブルの中心で回る和ごまの上に、2人1組で素早く色を乗せていきます。本来は玩具である和ごま。それだけに手早く量産し、子どもたちに手頃な価格で届けて遊んでもらわなければなりません。しかし最近では素材、デザインに特化した商品も開発するなど、優れた民芸品である和ごまの新たな価値をアピールする動きも進んでいます。八女で唯一、和ごまをつくり続けている6代目の隈本さんは「伝統を続けるためには、未来につながる展開が無いと後継者も出てこない。子どもたちに和ごまの遊びを通して、人との関係を学んで欲しい。そのためにもこれからも継承できる方向性を模索し続けます。」と語ってくれました。
和ごまの材料はマテガシ(樫)の木材を使用しています。固くて割れない素材の選定と準備が、和ごまの生産過程では最も重要です。樹齢30年以上のよく伸びた木を買い付け、最も乾燥した冬場に切ります。そして適切な長さに揃え、屋外や室内で1年、大きい木材は数年以上乾燥させます。手間と時間をかけて水分を半分近く抜いた状態の木材を荒削りし、ろくろで回し、手削りで成形します。特に道具の精度は大切なので、職人さんは作業の途中でも、自分のノミやカンナの削り具合を常にチェックし、専用の砥石で磨き調整します。そして彩色へ。特別なろくろ付きテーブルの中心で回る和ごまの上に、2人1組で素早く色を乗せていきます。本来は玩具である和ごま。それだけに手早く量産し、子どもたちに手頃な価格で届けて遊んでもらわなければなりません。しかし最近では素材、デザインに特化した商品も開発するなど、優れた民芸品である和ごまの新たな価値をアピールする動きも進んでいます。八女で唯一、和ごまをつくり続けている6代目の隈本さんは「伝統を続けるためには、未来につながる展開が無いと後継者も出てこない。子どもたちに和ごまの遊びを通して、人との関係を学んで欲しい。そのためにもこれからも継承できる方向性を模索し続けます。」と語ってくれました。
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問い合わせ先
独楽工房 隈本木工所
住所:福岡県八女市吉田1507-3
TEL:0943-22-2955
営業時間:9:00~18:00
(土・日・祝日休み)
※工房では八女和ごまなど九州のこまの展示・販売を行っています
http://www.yamegoma.jp/
▲原材料であるマテガシを乾燥させる
▲よく乾燥した木材を荒削りで形を整える
▲八女和ごまの特徴の「ヘソ」を削り出す
▲こまを回転させながら2人で色付け
▲色を塗りよく乾燥させる