大川組子 〜
職人の経験と情熱、努力が生み出す、緻密な工芸品
組子とは、釘などを使わずに木を組み付ける緻密で繊細な技術、そしてその技術から生まれた製品のことを指します。伝統的な日本の素材である木の良さを最大限に活かす技術のひとつであり、和室の障子や欄間、書院を飾り、かつては全国各地で生産されていました。筑後川の河口に位置し、家具や建材など木工の名産地である大川でも指物の技術として数百年の歴史があり、現在も生産が行われています。
細かく切った木に溝、穴、突起の加工を施し、カンナやノコギリ、ノミで微調整しながらひとつひとつの木を組んでいく技術は非常に繊細で大変奥が深く、豊富な経験と確かな目が必要になります。僅かな寸法の差も許さない緻密さが、美しさと丈夫さを兼ね備えた組子を完成させます。このような作業のためには、良い木材を選ぶことが大変重要です。また時間も数週間から、書院用の建具など大型のものでは半年近くを要することもあります。正に組子に関わる職人の経験、情熱、そして努力により生まれる工芸品なのです。
大川組子をつくる現場を訪ねました。「組み上げ」の作業では、地組と呼ばれる正三角形のスペースが特徴の基本部分に、「二重麻の葉」と呼ばれる木片を丁寧に組み込んでいきます。取材用に用意して頂いたものは約100㎝×約30㎝程度の大きさですが、約2千個以上のパーツで組み上げられています。「良い状態のものは、最初の一個と最後の一個が同じように入ります(湊屋六代目、志岐浩美さん)。」網代、四つ目、亀甲、八角、稔組、籠目など200以上の技法がある大川組子。その伝統を踏まえながら、新しい要素も反映できる自由さが大きな魅力だと浩美さんは語ります。「木は人間よりも長く生きている命です。その良さを活かしたい。本当に良いものは何度見ても良い、古くならないです。私たち職人も努力を続けアイデアを取り込むことで、どんな方が見ても違いがわかるもの、感動させるものをつくりたいですね。」
細かく切った木に溝、穴、突起の加工を施し、カンナやノコギリ、ノミで微調整しながらひとつひとつの木を組んでいく技術は非常に繊細で大変奥が深く、豊富な経験と確かな目が必要になります。僅かな寸法の差も許さない緻密さが、美しさと丈夫さを兼ね備えた組子を完成させます。このような作業のためには、良い木材を選ぶことが大変重要です。また時間も数週間から、書院用の建具など大型のものでは半年近くを要することもあります。正に組子に関わる職人の経験、情熱、そして努力により生まれる工芸品なのです。
大川組子をつくる現場を訪ねました。「組み上げ」の作業では、地組と呼ばれる正三角形のスペースが特徴の基本部分に、「二重麻の葉」と呼ばれる木片を丁寧に組み込んでいきます。取材用に用意して頂いたものは約100㎝×約30㎝程度の大きさですが、約2千個以上のパーツで組み上げられています。「良い状態のものは、最初の一個と最後の一個が同じように入ります(湊屋六代目、志岐浩美さん)。」網代、四つ目、亀甲、八角、稔組、籠目など200以上の技法がある大川組子。その伝統を踏まえながら、新しい要素も反映できる自由さが大きな魅力だと浩美さんは語ります。「木は人間よりも長く生きている命です。その良さを活かしたい。本当に良いものは何度見ても良い、古くならないです。私たち職人も努力を続けアイデアを取り込むことで、どんな方が見ても違いがわかるもの、感動させるものをつくりたいですね。」
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問い合わせ先
大川組子振興会(湊屋)
住所:福岡県大川市大橋314-5
TEL:0944-86-4023
※見学希望の際は、事前の電話予約が必要です。
▲組子のパーツ「二重麻の葉」を作成
▲完成した「二重麻の葉」
▲細かく正確にかたどっている枠材
▲枠を組み立て「二重麻の葉」を組み込む