金継ぎ工芸会作品展
※このイベントは終了しました。
主催:金継ぎ工芸会
金継(きんつ)ぎは、割れや破損した陶磁器などを修復する、日本独自の文化が生み出した伝統工芸です。その発祥は茶の湯が隆盛にむかう室町時代にさかのぼるといわれています。慈しみがある陶磁器などを元の姿に戻し、風情を残したい思いや、物を粗末にせず、再生させる精神から始まりました。修復した器には、今までと異なる美しさや味わいが生じ、なお一層愛着が増すことになるのです。
金継ぎ工芸会の福田敦子会長にお話を聞いてみました。「古来より続く伝統的な技法への理解や認知度を深めるために、金継ぎ教室の開講などを行っています」。コンセプトは「割れてしまった大切な器を手間暇かけて、再び美しく」。自然なもの=本漆を使用した、伝統的な金継ぎの工芸手法を用いているそうです。「金継ぎでなくてはならない存在が漆です。漆は古来より、自然界の強固な接着剤として使われてきました。割れたり、欠けたりした陶磁器などの部分を漆を使って接着し、接着部分に金粉や銀粉、白金(プラチナ)ほかを蒔き仕上げていきます。ただ、漆が気温20℃から25℃、湿度80%の高温多湿で乾燥する特質があります。
技術的なものも含め、出来上がるまで3か月以上要する」そうで、丹精込めた分だけ完成した喜びは大きいそうです。
今回の作品展では、陶磁器のほか、ガラスや洋風のものなどの展示に加え、金継ぎ工芸の実演も毎日行われます。ぜひ、日本が誇る文化・金継ぎにふれてみてください。
【実演】金継ぎの実演 / 14:00~
アンケート