森山絣工房と仲間たち展
※このイベントは終了しました。
主催:森山絣工房 森山哲浩
絣文化を継承し、手織りにこだわる
久留米絣は、江戸時代から続く220年の歴史を誇り、経済産業省と文化庁が認める伝統工芸品。森山絣工房は江戸時代の終わり頃から続く久留米絣の織元で、代表の森山哲浩さんは久留米絣に携わり35年。国指定重要無形文化財技術保持者・伝承者で、日本工芸会正会員に認定されています。
久留米絣は、木綿糸を麻でくくり、藍染めでまだら模様にして、別の染糸縦横に織り合わせることにより、いろいろな柄を生み出します。久留米絣を作るには30の工程があります。約130cmの深さがある藍瓶で染色し、濃度の低いものから高い藍に順番に染め上げ、よく絞り叩きます。この力加減は、まさに匠の技。森山さんによると「久留米絣の全生産量9割が機械織り。うちは手織りにこだわり、機械織りでは表現できない繊細な柄が特徴です」。
今回の「森山絣工房と仲間たち展」で、森山さんが特に見て頂きたいものは68立蚊絣です。「久留米絣はもともと男性用として知られていました。68立蚊絣はその名の通り、68の小さな十文字が横一列に並ぶもの。男物が廃れないためにも出品しています」。手織りだからこそできる美しい織りは必見。また、森山さんは「久留米絣は昔と違い、生活と少しかけ離れているのも事実。伝統工芸を絶やさないことに加え、若い感覚を取り入れています」。絣糸を引き合わせたニットウェア、ポーチや名刺入れ、コースターなども出品・販売。さらに、森山さんと同じ大学の卒業生仲間である、硝子作家、陶芸家、染織家が珠玉の品々を展示・販売することになっており、久留米絣と合わせて楽しむことができます。
【実演・体験】機織り ※体験無料