博多おきあげと柳川まり・さげもん展
※このイベントは終了しました。
主催:清水清子、緒方文香、(公財)アクロス福岡
昔から女の子の誕生祝いに贈られた逸品
[博多おきあげ]
板や紙に下絵を描き、布や綿を使い立体的に盛り上げる押絵細工。もともと江戸時代の宮中女官によって作られ、歌舞伎役者絵など、江戸土産として博多に伝わり、博多おきあげと呼ばれています。女の子が生まれると新春の祝いに羽子板を贈り、羽根を突いて災いをはねのけ、健やかに育って欲しいという願いが込められています。2016年に福岡県知事指定特産民工芸品になっています。
作者の清水清子さんは、おきあげに携わり60年以上。娘の裕美子さんとともに継承しています。清子さんによると「生地は西陣織元に人形用として依頼。一番難しいのは顔を描くこと」。清水さん親子は優雅で凛とした顔を、自らの手で丁寧に表現しています。
今回、匠ギャラリーでは初の展示会。羽子板や額、衝立、ホークスキャラクターのほか、卵を使った雛も展示されます。
[柳川まり]
優美で色鮮やかなさげもん。柳川の方言で“下がっているもの”を意味します。江戸末期の柳川地方で女の子が生まれると、初節句祝いに着物の端切れに和紙を張り、小物を作り飾ったのが始まり。柳川伝承まり・さげもん研究会代表の緒方文香(ふみこ)さんはさげもんを「小宇宙のよう」と表現します。さげもんに欠かせない柳川まりは、福岡県知事指定特産民工芸品。芯は、松の木の木毛(もくもう)を丸めてまん丸に。上に綿をくるみ、着物の仕付け糸などで綿が見えなくなるまで巻きます。金の糸などで模様に応じて地割し、リリヤン糸や草木染めの糸を布団針で刺しゅうする、非常に手間のかかる手法。「最近は発泡スチロールなど手軽なものが見受けられますが、私たちは柳川まり保存会の初代、二代目会長から続く伝統製法を受け継いでいます」と緒方さん。今回、多くの種類のさげもん、まりなどを展示します。
[体験]
まりの制作 1,500円 13:00~15:00 各日先着5名