博多人形師 山村延燁回顧展 -令和・梅花宴・モンパルナスフォロワーの世界-
※このイベントは終了しました。
主催:山村信榮
※イベントは中止になりました。
再注目「梅花の宴」博多人形作者回顧展
新元号に選定された令和は、万葉集にある梅花の宴で詠まれた歌の一節が典拠になりました。梅花の宴を再現し、大宰府展示館(太宰府市観世音寺)に展示している博多人形によるジオラマは、故・山村延燁(のぶあき)さんの手によるものです。
延燁さんは1931年生まれの博多っ子。幼少時代は東京の池袋で芸術家の叔父・叔母と暮らしていました。当時の池袋は若い芸術家や芸術運動を行う学生たちであふれ、パリのモンパルナスにならい“池袋モンパルナス”と称されていました。芸術が身近な生活は延燁さんの人生に大きな影響を与えました。戦後、博多に戻り1946年博多人形師の工房に入門。21歳で独立を果たしましたが、2年後に彫刻家に師事し、博多人形師に加え、彫刻家としての道も歩み始めました。
この回顧展を主催した延燁さんのご子息で、現在、太宰府市教育委員会文化財課に勤務する山村信榮さんにお話を聞いてみました。「梅花の宴のジオラマは、大宰府研究で知られた方から依頼があり、1990年に制作し翌年から展示されています。令和にちなんで作ったと思われた人も多いようですが、30年も経て脚光を浴びるとは父も思ってなかったでしょうね(笑)」。ジオラマが注目を集めたこともあり、延燁さんの後輩たちから、回顧展開催の要望が出たそうです。
今回、山村延燁さんの生涯にわたる作品群から、戦後の福岡における工芸世界の移り変わりを表現。「1950年代から制作した博多人形、日展入選作品のほか、梅花の宴のジオラマから数点の万葉歌人の人形も展示します」と信榮さん。土人形の絵付け体験も行われますので、ぜひご来場ください。
[体験]
人形・おはじきなどの絵付け 200円