アンジェラ・ヒューイット ピアノリサイタル "バッハ・オデッセイ"
※このイベントは終了しました。
名器ファツィオリで聴く「現代最高のバッハ」
※イベントは中止になりました。
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概要
会 場 | 福岡シンフォニーホール |
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入場料 |
取扱終了 一 般 友の会 ※未就学のお子さまの入場はご遠慮ください。 |
曲 目 | J.S.バッハ: |
お問い合わせ | アクロス福岡チケットセンター |
アレック・ワイル インタビュー
イタリアのピアノメーカー「ファツィオリ」の日本総代理店ファツィオリ・ジャパンの代表取締役アレック・ワイル氏にお話を伺いました!
Q.数年前、ショパン・コンクールの舞台裏で繰り広げられる調律師さんたちの戦いをドキュメンタリー番組で拝見しました。御社の調律師さんが真夜中に奮闘する姿を拝見し、ファツィオリの„音“への情熱と過酷な環境に胸が熱くなったのを覚えています。
私も出ていたんですよ。本当に大変でした。ただ、あのドキュメンタリーのお陰で、大変な反響をいただきました。ファツィオリが日本で活動するようになって12年ほどたちますが、あれは一般の方々にファツィオリの名前を知っていただける良い機会でした。
Q.とはいえ、なかなかファツィオリの生の音を聴く機会は多くないので、今回の公演は、ヒューイットさんの演奏だけでなく、「ファツィオリを聴く」という楽しみもありますね。
そうですね。アンジェラ・ヒューイットさんご自身もとても楽しみにしています。彼女は、最初にファツィオリに一目ぼれしてくれて以来、ご自宅ではもちろんのこと、活動される拠点数か所でファツィオリを所有していらっしゃいます。
Q.ファツィオリの一番の魅力を教えてください。
それを話すには、わが社の創設者パオロ・ファツィオリ(1944〜)のお話をしなくてはなりません。学生時代からピアノ製造技術に対する興味を持ち、研究を重ねていた彼は、従来のピアノメーカーには自分が求める”音“がないと思っていました。それはイタリアらしい、透明な音です。そして、確かな設計と製造技術だけでなく科学的技術を組み合わせ、ついに1980年に最初のピアノを制作しました。彼が求めていた「クリアで軽やかな音」を奏でるピアノの誕生です。それこそがファツィオリの魅力です。
Q.九州でファツィオリを置いているところはありますか?
北九州市にある永楽寺清水分院さんと、鹿児島県阿久根市の公共ホール「風テラスあくね」の2か所にあります。永楽寺清水分院では、「ファツィオリ 清水の奏」という本堂ホールで、どなたでも試弾(要登録)できるようになっています。
Q.公演を楽しみにしているお客さまにメッセージをお願いいたします。
当日は、透明感のあるファツィオリの音をぜひお楽しみください。特に和音においてはその素晴らしさを実感していただけると思います。公演後はぜひ感想をお聞かせください!
プロフィール
ANGELA HEWITT
世界で最も高く評価されているピアニストの一人。世界各地でのリサイタルおよび世界主要オーケストラとの協演を精力的にこなし、世界的に厚いファン層を持つ。バッハ演奏とその解釈では比類の無い評価を集めており、「当代一のバッハ弾き」と広く称されている。2015年にはグラモフォン・ホール・オブ・フェーム(グラモフォン栄誉の殿堂)入りをした。現在ケンブリッジ大学ピーターハウスのビジティング・フェローを務める。
2016年秋にバッハ・オデッセイ(Bach Odyssey)プロジェクトを発表し、向こう4年間にわたりバッハの鍵盤音楽の全てを、ロンドン、ニューヨーク、オタワ、東京、フィレンツェの各都市で、各々12回公演で完奏することに着手。東京の2017年5月の初回公演(バッハ・オデッセイI&II)の一部はNHK-BSプレミアムで放映された。オデッセイシリーズは好評を博し、さらに多くの世界主要都市に招聘されるに至る。2020年半ばには世界各地で「フーガの技法」を最後に同シリーズを完奏する。
一方各地でのリサイタルやオーケストラとの協演の招聘も後を絶たない。2018年/19年シーズンにはトーンキュンストラー管弦楽団との協演でバッハのピアノ協奏曲を弾き振りしウイーン・ムジークフェラインのデビューを果たしたほか、コロンビアのカルタヘナ音楽祭、ハーバード大学のアーティスト・インレジデンスに招聘された。
2019年/20年シリーズではバンクーバー、アムステルダム、ビバリーヒルズ、アトランタ、オックスフォード、ドルトムンド、ライプツィヒやマルタの各地でリサイタルを行う。モントリオール楽団とはソリストとして協演し、イアン・ボストリッジと「冬の旅」を協演するほか、ロンドンのオーロラ管弦楽団、トロント交響楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団との協演、オーケストラ・アンサンブル金沢とのバッハのピアノ協奏曲の弾き振りによる協演が予定されている。
ハイペリオン(Hyperion)・レーベルから出されている多くの卓越した録音は、数々の賞を受賞し、世界的な評価を得ている。2014年10月にはバッハ「フーガの技法」をリリース(第52回レコードアカデミー賞受賞)。10年の歳月をかけて取り組んだバッハの鍵盤楽器作品集は、「現代レコード界における栄光のひとつ」(ザ・サンデー・タイムズ)と評されている。最近のリリースにはゴルドベルグ変奏曲(ファツィオリピアノによる16年ぶりの新録音)、ハンヌ・リントゥ指揮フィンランド放送交響楽団とのメシアン「トゥーランガリラ交響曲」(2014年ONDINEレーベル)、ベートーベンソナタ集全6巻、スカルラッティソナタ集(2016年)などがある。このほかモーツァルト、シューマン、ラヴェル、クープラン、ラモー、シャブリエらの作品の傑出したCDも出している。また、2017年9月にはスカルラッティソナタのアルバム第2弾、ベートーベンソナタ集では2018年にテンペスト、2019年にはワルトシュタインなどを含むCDがリリースされた。2019年中にはバッハのパルティータ全曲のリリースが予定されている。
音楽一家に生まれたヒューイットは、3歳でピアノを始め、4歳で聴衆を前に演奏し、5歳で最初の奨学金を得た。ジャン=ポール・セヴィラに師事。1985年のトロント国際バッハ・ピアノ・コンクールで優勝し、一躍世界の注目を集める。2006年のグラモフォン・アワード「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、さらに同年、女王誕生記念大英帝国勲章を受勲する。2000年と2015年にカナダ政府勲章を受勲し、2018年には、カナダ総督が授与する舞台芸術生涯功労賞を受賞。2019年にはカナダ勲章の最高位Companion of the Order of Canada(毎年15名まで、同時に165名の生存者にしか与えられない)を受勲。2019年、永年にわたる J.S.バッハの研究・演奏の功績に対しライプツィヒ市より女性として初めてバッハ・メダルを、またウィグモアホールほかでの“バッハ・オデッセイ”演奏に対して、ウィグモア・メダルを受賞。現在はロンドンとオタワ、そしてイタリアのウンブリア州にも居を構え、ウンブリアでは毎年7月に自らが芸術監督を務めるトラジメーノ音楽祭を開催し、2020年には16回目を迎える。
主催:(公財)アクロス福岡、朝日新聞社、テレQ