2009年12月19日(土) 13:00

第17回 福岡県文化賞 贈呈式＆記念イベント

※このイベントは終了しました。

福岡県文化賞は、文化活動を促進しその発展を図るため、文化の振興に功績のあった個人や団体に贈られる賞。
今年は、キルト作家の山口怜子氏、郷土史研究家の深町純亮氏、写真家の百瀬俊哉氏が受賞されました。
壮麗かつ神秘的なパッチワークキルトを制作する山口氏、筑豊の炭鉱研究で第一人者の深町氏、世界の大都市を撮影し続け独自の現代芸術観を確立する百瀬氏 ― 受賞者による講演等も開催予定。ぜひお越しください。

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≪プレイベント開催≫
福岡県文化賞奨励部門受賞「百瀬俊哉写真展」
開催期間／１２月１３日（日）～１９日（土）
会場／アクロス福岡１階　コミュニケーションエリア
時間／１０：００～１８：００

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概要

プロフィール

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  創造部門／山口怜子（キルト作家）

  昭和４１年に嫁ぎ先の造り酒屋に眠っていた古い布と出会い、パッチワークキルトの世界に傾倒し、日本の建築物や自然の美から見出したパターンを基に、壮麗かつ神秘的な作品を制作し、国内外で高い評価を受けている。
  日中国交正常化２０周年記念式典においては、漢委奴国王の「金印」のデザインを基に、博多織で仕上げたスケールの大きい式典用の作品を制作した。
  古い布の染織技術をいかし、布を組み合わせる技術として尺貫法をもちいるなど、日本古来の伝統文化を取り入れながら、新しい工芸文化であるパッチワークキルトを創作し続けている。
  布の来歴を探り、所有者に思いを重ねて針を動かす姿は、美の探究者として多くの人に刺激を与えており、氏のこのような活動は、パッチワークキルトを越えて工芸文化の発展に大きく貢献し、本県の文化振興に寄与した功績は大きい。

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  社会部門／深町純亮（郷土史研究家）

  筑豊の炭鉱に関する研究では第一人者として活躍。とりわけ飯塚、田川を中心とした筑豊炭田の歴史に詳しく、筑豊炭田が日本の近代化に与えた影響を検証し、石炭史解明に尽力した。
  埋もれた史実を掘り起こし、分散した資料を系統的に編纂、著書としてまとめ、これらの著書は、氏に続く研究者にとって貴重な文献となり、この分野における先駆者として卓越した功績を残している。
  石炭が残した文化遺産である旧伊藤伝右衛門邸の保存活動や、主に石炭を中心とした郷土史に関する講演活動を行うなど、地域の文化振興となる様々な活動を行っている。
  長年にわたる著作、講演、文化財保存などの活動を通して、地元筑豊の石炭産業の歴史について広く後世に伝えるなど、氏の真摯で献身的な活躍は、個性豊かで潤いのある地域づくり、歴史文化の向上に多大な貢献をしている。

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  奨励部門／百瀬俊哉（写真家）

  世界の大都市を撮影しながら、裸身の都市、都市に存在する「からっぽの風景」をテーマに、独自の現代芸術観を確立することに成功した写真家である。
  ニューヨーク、東京、上海、ブエノスアイレスなど世界の大都市を撮り始めて約２０年、作品は、都会の空虚さを視覚的に訴え、写真による文明批判ともいうべき性格を有しており、また、猥雑さが溢れる人口集中都市の中に、上品な静謐さが存在することをよくとらえている。
  第２１回土門拳賞を受賞するなど、作品への評価は高く、また母校、九州産業大学で准教授を務めるなど、後進の育成にも力を注いでいる。
  このような氏の活動は、新しい要素を取り入れながら進化を続ける写真の分野において、福岡から世界へ飛躍する存在として、今後の活躍が大いに期待される。

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