博多独楽 〜
博多の人が愛し守ってきたものを家元としてしっかり伝承していく。
昔より玩具として、また縁起物・曲芸として親しまれてきた博多独楽。現在は、独楽をつくる技術と回す技術、舞台での曲芸の三位一体で「博多独楽」と称し、県の無形文化財に指定されています。玩具としての博多独楽は、約1300年前に中国から竹製の唐ゴマが伝わった後の17世紀後半、木台の独楽に鉄の心棒を打ち込んだものが、その始まりとされています。それまでと違い、鉄芯を用いてバランスを保てるよう工夫した博多独楽は、揺れが少なく、よく回り、曲芸独楽としても重宝されました。
今回、お話をうかがったのは博多伝統職の会の1人、博多独楽家元の二代目・筑紫珠楽さん。「博多独楽はバランスが大切です。独楽は、木という生き物からつくりますから、それぞれに特徴があり、場所によって密度が違ったり、同じという事はありません。乾燥に3〜4年という長い月日をかけて、できる限り誤差が生じ無いよう木の調子を整えます。そして、軽い、重いなど木のクセを読み、曲芸に合った独楽をつくっていくのです。最終的には、回しては芯を調整してバランスをみる…の繰り返し、地道な作業で精度を上げていきます」と、芸具としての博多独楽づくりの厳しさを語ってくださいました。
博多独楽が三位一体なのは、曲芸師の手に合ったものが芸具として最良。よって、曲芸師自らつくるのがいいという考えから。筑紫さんも、曲芸がはじまりでした。「博多独楽の素敵なところは、子どもの玩具や遊びだったケンカ独楽が芸能の域まで達したところ。博多の人達は、それを伝統の工芸や技として愛し、守り続けてきました。私の代で絶やす事はできません。次へ伝えるのが私の使命です」と筑紫さん。弟子たちへの技・芸の伝承に力を尽くしています。
今回、お話をうかがったのは博多伝統職の会の1人、博多独楽家元の二代目・筑紫珠楽さん。「博多独楽はバランスが大切です。独楽は、木という生き物からつくりますから、それぞれに特徴があり、場所によって密度が違ったり、同じという事はありません。乾燥に3〜4年という長い月日をかけて、できる限り誤差が生じ無いよう木の調子を整えます。そして、軽い、重いなど木のクセを読み、曲芸に合った独楽をつくっていくのです。最終的には、回しては芯を調整してバランスをみる…の繰り返し、地道な作業で精度を上げていきます」と、芸具としての博多独楽づくりの厳しさを語ってくださいました。
博多独楽が三位一体なのは、曲芸師の手に合ったものが芸具として最良。よって、曲芸師自らつくるのがいいという考えから。筑紫さんも、曲芸がはじまりでした。「博多独楽の素敵なところは、子どもの玩具や遊びだったケンカ独楽が芸能の域まで達したところ。博多の人達は、それを伝統の工芸や技として愛し、守り続けてきました。私の代で絶やす事はできません。次へ伝えるのが私の使命です」と筑紫さん。弟子たちへの技・芸の伝承に力を尽くしています。
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博多独楽・博多金獅子太鼓の宗家二代目、御独楽宗匠。1985年に二代目を襲名。博多独楽づくりの他、独楽師として国内はもとより、世界各国で博多独楽の公演を行っている。
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匠ギャラリーにて、『福博職人の手技展』
12月14日(月)〜12月20日(日)まで開催!
【10:00〜18:00(最終日16:00まで)】
▲独楽はもちろん、独楽を回す糸や独楽づくりの道具も自ら手づくりする
▲きれいな流涎が描けるよう、ノミだけでも、幅や角度違いで10種類ある
▲大舞台では、安定の良さから先代の博多独楽を使用することもある
▲博多独楽